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引越しの洗濯機の設置・取り外し・前日の水抜きなど注意点まとめ

この記事を書いた人

現役の引越し営業マン
某引越会社の社員:ナカムラ
2006年より、某大手引越会社の営業を担当している現役の営業マン。営業成績10年連続全国1位。これまでの豊富な経験を元に、安くかしこく引越しするための裏事情をシェア(会社にはナイショ)。

「洗濯機の水抜きってなに?」
「引越しでの洗濯機の取り外し・設置って、どうやるの?」
「引越し会社に頼んだときの、洗濯機の設置の費用はいくら?」

こんにちは!
引越し情報専門サイト「引越しママのみかた」を管理&運営している、某引越会社の社員のナカムラと申します。

 

引越しで洗濯機を運ぶにあたって、水抜きのやり方や、引越し先での設置の手順を確認しておきたいと思っていませんか?

引越しママ

洗濯機の引越し準備って、何をすればいいの?

引越しプロ

実際のところ、引越し前は何もしなくて大丈夫ですよ!

そこで今回は、引越しでの洗濯機の設置・取り外しの流れや注意点について、営業成績が10年連続1位の引越しのプロフェッショナルが解説します。
ぜひ、最後まで目を通してくださいね!

引越し時の洗濯機でやること

まずは洗濯機の引越し準備について紹介します。
洗濯機の引越しでやることは、大きく分けると以下の3つです。

  1. 洗濯機の水抜き
  2. 付属品の取り外し
  3. 引越し先で洗濯機の設置

それでは、順番に説明していきますね。

1:引越し前日の洗濯機の水抜き

洗濯機の水抜きとは?

洗濯機を運ぶ前には、水抜きが必要といわれています(後述しますが、実は引越しスタッフが当日にやってくれます)。

洗濯機の浴槽の中が空っぽでも、洗濯機の給水ホースと排水ホースの中には、前回の洗濯のときに使った水がまだ残っていることがあります。

この状態で洗濯機を運ぼうとすると、他の荷物が水浸しになってしまう危険があります。
そのため、引越し前には洗濯機の水抜きが必要というわけです。

洗濯機の水抜きは、一般的な全自動洗濯機とドラム式洗濯機とで違います。

一般的な全自動洗濯機・タテ型洗濯乾燥機の水抜き手順

一般的な全自動洗濯機・タテ型洗濯機の水抜き手順は、大まかにいうと

1:給水ホースの水抜き
2:排水ホースの水抜き

という手順で行います。
事前に準備しておくとよいものは、以下の2つです。

  • 不要なタオル(水抜きの際、本体や床などが水で濡れた場合や付着した汚れなどをふきます)
  • 水受け(給水ホースや排水ホースから流れ出る水を受けます)

1:給水ホースの水抜きの手順

給水ホースの水抜きの手順は、以下の通りです。

1:水道の蛇口をしめる

2:フタをして電源を入れて、スタートボタンを押す

3:スタートして10秒たったら、本体の電源を切る

4:蛇口から給水ホースをはずす(図参照)

5:蛇口についている「ニップル(アタッチメント)」をドライバーで外す
(引越し先で使う可能性があるので、なくさないように保管する)

2:排水ホースの水抜き手順

排水ホースの水抜き手順は、以下の通りです。

1:フタをして電源を入れる

2:「脱水」ボタンをおしてスタートする

3:脱水が終わったらフタをあけて、浴槽内の水分をタオルでふく

4:排水口から排水ホースを抜いて、ホース内の残り水を抜く

5:排水ホースを洗濯機側面のホースかけにかけておく

参照:シャープ

ドラム式洗濯機の水抜き手順

ドラム式洗濯の引越し準備については、以下の記事をご覧ください。

(準備中)

2:水抜きをした後の洗濯機の付属品の取り外し

洗濯機の水抜きが終わったら、コードやホースなど付属品を整理します。

電源コード・アース線


電源コードとアース線をまとめておきます。
ビニール袋にいれて、洗濯機の背面に養生(ようじょう)テープで固定しておきます。

排水ホース

洗濯機側面の排水ホースかけにかけて、養生テープで本体に固定しておきます。

給水ホース

「ニップル(アタッチメント)」と給水ホースをビニール袋などに入れて、なくさないように保管しておきます。

■掃除について

洗濯機を動かしたあとは、汚れがたまっていることが多いです。
時間があまりなくても、手早く掃除するのがエチケット。

そこで、ウエットティッシュや使い捨てのぞうきんなどでサッと拭いておくといいですね。
荷物を搬出したあとに行う、大家さんの立ち合いで、好印象になる可能性もありますよ!

3:引越し後の洗濯機の設置の手順

続いて、洗濯機の設置方法についてみていきます。
動画がわかりやすいので、あわせて見てみてください。

0:洗濯機の設置を行う際の注意点

  • 浴室など湿気の多い場所や雨風にさらされる場所に設置しない
  • 冬季に凍結する場所に設置しない
  • 防水パンのない場所に設置しない(室内の場合)
  • 床が丈夫で平らな場所に設置する

1:洗濯機の設置場所の確認

洗濯機を置く場所が室内の場合、「防水パン」という専用の場所があるので、その上に洗濯機をおきます。

振動や音を防ぐために、洗濯機と壁の間には、十分なスキマがあくように設置します。

目安として、洗濯機の排水ホース側が9センチ以上、反対側が2センチ以上、後ろ側が5センチ以上あいているのが目安です。

2:洗濯機の水平の確認・調整

洗濯機が水平に設置できているか、水平器(洗濯機についている場合)を使って確認します。
気泡が円の中に入っていれば大丈夫です。


もし水平でない場合は、洗濯機の脚に調節するネジがあるので、高さを調整します。
調節ができたら、ガタつきがないか確認します。

3:電源・アース線のとりつけ

洗濯機には、電源のほかにアース線がついています。
アース線とは、緑色などのカバーがついている細い線のことです。

アース線は、万が一の故障や漏電のときに電気を流して感電を防ぐ役割があります。
安全のため、アース線は確実にとりつけてください。

  1. 電源のコンセントは抜いた状態で行う
  2. アース線をつなぐネジを、ドライバーでゆるめる
  3. アース線の先端の銅線を、プレートの中に入れる
  4. ドライバーでしっかりネジをしめる

4:排水ホースの取り付け

排水ホースの接続方法は、排水口の位置や接続方法によって異なります。
排水口の種類には、「差し込みタイプ」「エルボタイプ」があります。

1:排水ホースを抜けないように、しっかりとさしこむ

2:ホースバンドなどで固定する

5:給水ホースの取り付け

給水ホースの取り付けは、以下の通りです。

1:洗濯機本体に、給水ホースを取り付ける

2:ホースに黒いパッキンがあることを確認して、洗濯機の給水口にまっすぐ取り付ける

引越しプロ

パッキンがついてなかったり、ねじ込みが緩かったりすると、水漏れの原因になります。

6:水道の蛇口に「ニップル」をとりつける

洗濯機の給水ホースは、「ニップル」を使うことで取り付けることができます。

1:蛇口の先にニップルを差し込めるようになるまで、ドライバーでネジをゆるめる

2:ニップルに蛇口の口を差し込むことを確認できたら、上に軽く押し付けながらネジを均等に締める

3:ネジで固定したあと、本体をさらに固定することで、より確実に取り付けられる

引越しプロ

ネジの締めすぎは蛇口の変形になるので、注意してください。

7:給水ホースを差し込む


とりつけたニップルに給水ホースを取り付けます。
「可動スリープ(スライダー)」を引き下げて、抜け止めの「ロックレバー」を押しながらニップルに取り付けます。
ロックレバーがニップルの角に引っかかっていれば、取り付けは完了です。

8:試運転

最後に電源をコンセントに差し込んで、試運転を行います。
水漏れなど異常がなければ、洗濯機の設置は完了です。

洗濯機の引越しについて解説

ここまで、洗濯機の水抜きや設置方法について見てきました。

ここであらためて、洗濯機の引越しについて解説します。

洗濯機の水抜きは必要ない


ここまで解説してきましたが、実際のところ洗濯機の水抜きは、やらなくてもいいですよ。

給水ホースと排水ホースは、基本的に引越し会社の方で外しますので。

もちろん、事前にやっておいてくれればありがたいですけど、引越し当日には、こちらが外すタイミングで水を抜くので、そのままでも大丈夫ですよ。

洗濯機の設置は、引越し会社では行わない

洗濯機の取り外しは引越し会社のスタッフが引越し当日に行いますが、設置は引越し会社のスタッフは行いません。

洗濯機の設置は自力で行うか、見積もりの際に依頼していただければ委託の電気工事会社が行います。

洗濯機の設置の費用の相場は、3,000から5,000円です。

引越しスタッフが洗濯機の設置をしない理由

引越し会社が洗濯機の設置をしないのには、理由があります。

以前はどこの引越し会社でも、引越しスタッフが洗濯機の設置を行っていたんです。

洗濯機の設置ってそんなに難しいものではないんですね。
まぁ知識あれば誰でも簡単に出来ちゃいますし。

ただ、なんかあったときのリスクがハンパないんですよ。

ここで言うリスクっていうと、ズバリ水漏れですね。

奥さん、ただの水漏れだって舐めちゃいけません。

実際にあった例でいうと、設置を引っ越しスタッフが行った後、お家の方が海外旅行に行って数日家を空け、戻ってきたときには家中が水浸し!!

責任の所在を争った結果、150万の損害を引越し会社が負った、という経験があります。

大なり小なりこういった事がちょくちょく起こっちゃうんですね。

結果、どこの会社も設置は、引越しスタッフでは行わなくなりましたね。

このように、万が一、水漏れの事故があった際に、その賠償を負うリスクがあるため、大手引越し会社は電気工事会社に洗濯機の設置を委託するのがスタンダードになりました。

ということで、洗濯機の引越しの流れをまとめると、以下のようになります。

洗濯機の引越しの流れ
  1. 洗濯機の取り外しは、引越し会社のスタッフが行う
  2. 洗濯機を運ぶのも、引越し会社のスタッフが行う
  3. 引越し先では、給水・排水ホースの接続は、引越し会社のスタッフは行わない
  4. なので、洗濯機の設置は自力、または引越し会社の委託を受けた専門の工事会社が行う。
  5. これは引越しの費用とは別料金で、タテ型洗濯機の費用相場は3,000円から5,000円程度。

ドラム式洗濯機について

ドラム式洗濯機についても、設置は引越し会社もしくは専門の会社に委託した方がいいです。

さきほど説明したとおり、引越し会社のスタッフは洗濯機の運送はしてくれますが、ドラム式洗濯機の排水ホースの取り付けは行わないからです。

ドラム式洗濯機の重量は80キロ前後あるものが多く、排水ホースを取り付ける際に、洗濯機の移動が自力では厳しいです。

なお、取り付け費用の相場は5,000円から10,000円です。

洗濯機を設置するときは、ぼったくりに注意!

気を付けて欲しいのですが、洗濯機の設置を電気工事会社に依頼するとき、高額な請求をされるケースがあります。

私の友人が引越しをしたとき、工事費用をボラれた実話がありまして、
この時は、ドラム式洗濯機の設置でした。

私の友人と奥さんの家族引越しで、友人が不在のときに奥さんが洗濯機の設置の立ち合いをしました。

ドラム式洗濯機の取り付け費用は、お客様が引越し会社に支払う価格は5,000円~8000円なんです。

でも実際に工事業者に支払うお金はそれよりもっと安い訳です。これ商売の基本ですね(笑)

ドラム洗濯機をわざわざ家庭まで出向いて、取り付けに行ってほんと2000円ぐらいなんです。
タテ型全自動洗濯機ならそれ以下なんです。

それで、取り付けに行った工事業者さんが、高額請求をしたんですね。
具体的には、
「ここの場所に設置するには洗濯機のかさあげとなんやかんやが必要で・・・・合計で3万円ですね。追加料金お支払い頂けないと設置は出来ません」
って結構強めにぐいぐい言われて、奥さんちょっと怖くなっちゃったのもあって言われるがままにお金を払ったんです。

帰宅した友人がそのいきさつを聞き「おかしい」と思って、私に相談してきました。

話を聞いてみると、内容と追加の部材代金が完全に相場よりかなりの高額でした。

結局、友人は「裁判をしますよ?」と内容証明郵便を送ったところ、費用が全額返ってきました
工事業者さんも「めんどくさい」と思ったんでしょうね。

知らなければ、泣き寝入りする方が多いでしょうから、気を付けて欲しいですね。

まとめると、引越し会社は工事を下請けの個人会社に委託をしているケースが多く、工事会社はそのままでは利益が出しにくいので、取れるところから取ってやろうとする悪質な業者さんもいるのが事実です。

本来は必要ではない部品の交換を迫ったり、不要な部材などをつけて、たくさんの工事費用を請求しようとする会社も中にはいる、ということです。
注意してくださいね。

引越し当日の洗濯機の取り外し体験談

ここでは、実際に引越し会社のスタッフが洗濯機を取り外してくれた様子を紹介します。

引越し会社のスタッフは慣れているので、洗濯機の前日の準備は、なんにもしてなくて大丈夫です。

このように、引越し当日まで何も準備していなかったタテ型洗濯機の準備を、スタッフさんがすべてやってくれます。

給水ホース・排水ホース・電源・アースなどをパパッと取り外してくれて、付属品をまとめて浴槽内に入れて、スムーズにトラックまで運んでくれました。

所要時間は、10分くらいです。
ちなみに、この時の引越し会社はサカイ引越センターでした。

引越し会社の洗濯機の設置料金の相場

引越し会社の洗濯機の取り付け・取り外し費用の相場は以下の通りです。

ここまで見てきたように、洗濯機の取り外しと設置はそんなに難しくないので、この費用を支払う必要があるなら、自力でやった方が安く引越せますね。

全自動洗濯機 ドラム式洗濯機
取り外し 1,500円~3,000円 5,000円~
取り付け 3,000円~5,000円 9,000円~

ヤマトホームコンビニエンスの場合

全自動洗濯機 ドラム式洗濯機 洗濯・乾燥機(一体型)
取り外し 1,500円 5,000円 3,000円
取り付け 3,000円~ 9,000円~ 6,000円~

※すべて税別

出典:ヤマトホームコンビニエンス

洗濯機を取り外し・設置する場合の7つの注意点

引越しで洗濯機を運送するときの注意点を、7つ紹介します。

引越し先の搬入経路の確認をしておく

大きな洗濯機の場合、引越し先の階段や脱衣所の通り道を通らない、なんてトラブルが起こることがあります。

クレーンを使って搬入することができる場合もありますが、その費用だけで2万円~3万円がかかります。

そんなことにならないように、洗濯機のサイズと新居のサイズに問題がないか、引越し前に確認しておきましょう。

引越し先の防水パンの大きさの確認しておく


洗濯機を置く場所は、室内と室外の2通りがあります。
室内に洗濯機を置く場合は、「防水パン」と呼ばれる洗濯機を置くための専用スペースが用意されています。

ドラム式洗濯機ではパンに入らないケースもあるので、洗濯機のサイズと防水パンのサイズがあっているか、引越し前に確認をしておくと安心です。

引越し先の排水口の位置の確認

引越し先の、パンの内部にある排水口の位置を確認しておきましょう。
もし排水口が洗濯機の真下にある場合は、洗濯機の本体の位置を上げる必要があります。

その場合「洗濯機 補強板」「洗濯機 設置台」などの部品で対応できることが多いので、Amazonなどで探してみてください。

排水ホースはつぶさないように


洗濯機を設置するときは、排水ホースを無理にまげたり、つぶれたりしないように余裕をもって設置してください。


真下に排水溝がある場合、直接排水口にホースを入れるとホースがつぶれて詰まってしまう危険があります。

このような場合には、先ほど説明したような設置台を使うか、L型の真下排水パイプを使用します(Amazonなどで手に入ります)。

排水エルボがあるか確認する

排水エルボとは、排水口と排水ホースをつなぐための器具のことです。
賃貸住宅のばあい、排水エルボはついてないければならないものなのですが、以前の入居者が引越しのときに誤って持っていってなくなっている可能性もあります。

もしエルボがない場合は、大家さんや管理会社に相談するか、すぐに必要な場合はホームセンターで購入することもできます。

引越し先の洗濯機の設置が屋外になる場合は専用カバーが必須

防水パンが室内にない場合は、屋外のベランダに洗濯機をおくことになります。

そのさいは、直射日光(紫外線)により、プラスチックが傷んで破損の原因になることがあります。

もし屋外にしか洗濯機を置けない場合は、洗濯機のカバーをつけるようにしてください。

洗濯機を運ぶときは横にしない

洗濯機は、基本的に横にして運搬するのはNGです。
理由は、横に倒すと洗濯槽がゆれてキズがついたり、洗濯槽を吊っている棒が外れたりして不具合が起こる可能性があるからです。

やむを得ず横にする場合でも、できるだけ真横にしないで、洗濯機の下面が低くなるように運びます。

出典:東芝:洗濯機を横倒し状態で運搬しても大丈夫ですか

メーカー別の洗濯機の情報ページ

まとめ

引越し時の洗濯機の取り外しと設置のやり方についてみてきました。

難しそうに思えた洗濯機の排水ホースや給水ホースの取り外しや取り付けは、じつはそれほど複雑な手順ではなく、時間もかからずに行えます。

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